寒冷前線直下2012/02/01 23:43

白浜の朝は強い西風があって海は大荒れだったが、気温は低くなく、室内より外のほうが暖かいくらいだった。

しかし、お昼に近づくにつれて空は暗くなり、家から見える北の山間部は雲がかかり、なにやら暗澹とした雰囲気。

14時すぎに出てきたら、途中で雨が降り、お昼ご飯のつもりで立ち寄った吉備SAでは寒くなっていた。空をみたらまさに真上に寒冷前線があるように思えた。

カレーうどんを食べて走り出すが、ロートルデミオはエアコンのオート調整なんてものはない。白浜を出るときに設定したダイアルでは明らかに寒くなった。

寒冷前線の通過というのは、じつは私は好きだ。このあまりにも極端な変化がすごいなと、勝谷誠彦さんではないが、高校時代に地学や地理学が好きで数学や物理で赤点続きだった私は、当時から好きだったのだ。

宝塚に戻ってきたら、ほんま、えらい寒くなってるではないか。明日はまたもっとひどくなるようだ。地学/地理学は好きだが寒いのは嫌い。

寒かった2012/02/02 22:01

ベタな話題だけど、やはり寒かったというほかない。

たかが気温が低いくらいで寒いとゆーなと、雪に悩まされている地方のかたには叱られそうだが、節電をなんとかと思って診療所の暖房温度は上げていないうえに、仕事ではスーツの下にシャツとヒートテックといういでたちで外回りもするので、寒さは凍みる。

午後からはけっこうの降雪があって、うっすらと景色が白くなったりしたので、急坂ばかりの自宅付近の移動を心配したのだった。

明日の朝がさらに寒いというが、幸いにも明日は仕事の予定が私も相方もない。起きると電気も使うので、長く布団にいておこう。

非常時だし…2012/02/03 19:11

『賞味期限を過ぎた非常食を配布した事象について』
http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/02/page_1396.html

大雪のため武生駅で立ち往生した特急「サンダーバード12号」の乗客に配った非常食が賞味期限切れだったということでのプレスリリース。

たしかに期限切れの食品を配ったのは注意が足りなかったと思うが、消費期限ではなく賞味期限だし、しかも非常食だし。まあ、決まりは決まりと思うが、私は空腹ならそれはお返ししないでいただいたと思う。

青森の国道で渋滞した車に付近の住民のみなさんが善意で炊きだしなどをして支援したという、またもやわが国のいい人たちのことも報じられていたが、これも不特定多数に食事を提供しているわけだから、厳密にいうとなにか引っかかりそうな気がする。しかし、それをとやかく言う役所もないだろう。

緊急避難の処置とはそういうものではないだろうか。

デパートの店で期限の切れたタチウオを使った寿司を売ってしまった不注意とはちょっと別物だと、私個人的には思うのである。

郡上にきてます2012/02/04 19:50

相方が還暦のお参りと中学校の同窓会というので、白浜はやめて郡上にきてます。

彦根あたりが一番雪があった。郡上はまあ今もチラチラと降ってるが積雪は少ない。今夜は寒さはましというが、たぶんもう氷点下。

今回はSBMの電波も強力になって、ここもまた都市化の波。

大きなガレージ2012/02/05 18:30

南紀でもそうなのだが、郡上でもほとんどの家に複数台の車がある。軽四が何台かと一、二台の普通車、それに軽トラ。

つまり運転できる家族はほぼ自分専用の車を持っているわけだ。新しいお宅にはたいてい大きなガレージがある。

車がないとともかく動きがとれないので、車はもう生活の必須道具である。小一時間も走れば品揃えのしっかりした大きなショッピングモールがいくつもあるし、10分くらいでコンビニがある。

しかし逆にいうと、運転できない、特に高齢者は、単独では生活できないということになる。昔のような移動販売も見られない。ネットで通販もできない。

こういう傾向は、私が往診に行っている近郊の散村部はもちろん、かつての新興住宅地でさえ急激に起きつつある。あと10年もしたらどうなってしまうのだろうか。地域ケアの構築などというダルいことではおそらく間に合わないかもしれない。

かといって、何か妙案があるかと言われてもこまるのだけど。

TVタックル2012/02/06 22:31

キー局であるテレビ朝日がやってるこの番組、いつもともかくやかましい。だれか喚き役の人がいて、顔を真っ赤にして喚いている。

ぬるいけどけつこう言いたいことを言ってる関西のテレビ番組に馴染んでいる私からみると、このタックルは「ガス抜きもどき」だな。ほんとに下らない喚きあいで1時間番組に仕立て上げて、視聴者になんとなく溜飲を下げられたような「気にさせている」だけのものだ。

「朝生」はもともと司会者が大嫌いな人なので見ないし、ともかく今やテレビは世間はこんな単純なもので騙されるのだなあという情報収集のために見ているようなものだ。

知り合いにはテレビはいっさい見ないというかたもおられるが、テレビメディアを見ているからネットメディアの真否もあるていど判断できるというもの。

好きなドラマや映画以外は、仕事をしながらとか運転しながら(!)しか見ていないので、べつに時間の無駄ではないのである。

それにしても「TVタックル」。上から目線の「こんなんほかにないやろ」感が見え透いて、私はじつに不愉快になる番組の筆頭であるのだ。

ダイレクトメール2012/02/07 20:23

毎年この時期になると医歯薬系予備校から豪華な案内ダイレクトメールが続々と届く。

開業医の子息なら医学部を目指させるだろう、幸い診療所のリストなんか簡単に手に入る。かくして院長宛の案内を出すのだろう。そうして、まもなく高齢者の仲間入りし孫ができる私のようなおっさんの手元で山になる(実際には山になる前にゴミ箱直行なのだが)。

広告手段の費用対効果比率ってどんなものか門外漢なので分からないのだが、ほんとにこれは効果があるものなのだろうか。たとえばfacebookで子息がハイティーンと思われる年齢層の開業医のページに広告を表示させるというような方法がこれからはいいようになると思うのだが素人考えか。

なにしろ今日届いた日経メディカル誌(これも無料で勝手に送りつけてくるのだがS/N比最悪の広告過多雑誌でもたまにいい記事あるので)もすぐバラして必要部分だけpdf化してdropboxに収容するような生活なんで、紙は送って欲しくないのだ。

は? それはまだ少数派ですかっ? そうですか。

在宅困難事例2012/02/08 17:52

日記に仕事がらみのことはできるだけ書かないというのを矜持にしてきているが、今日はすこしだけ書いておきたい。それでも、具体的な話にはしないので、なんとなく分かりにくい内容になっていることを最初に謝っておくことにする。

じつは、政策として在宅医療を強力に推進し、それに呼応して「これからは在宅や」という、一種のビジネスチャンスのような空気がますます熟成されつつあるが、実際の現場では、

「急速に、目に見えて、在宅困難な事例が増えてきている」

というのが一致した印象なのである。

私が在宅医療を始めたのは1980年代の後半で、そのころは在宅に関係する種々の制度もインフラもほとんどなかった。そもそも『訪問診療』もなかったので、すべて『往診』で診療報酬を算定していたのである。ちなみに訪問看護が制度として確立されたのは1991年だ。

それでも、その初期の在宅医療は、在宅を望む患者さんとご家族が主体としてあって、それを私たちが支援するという形が自然にあった。

介護保険が始まってからだ。そういう空気が変わってきたのは。

そして、年金制度と同じく、予想できたはずなのに政治が金を惜しんで締めまくったために、介護施設の数は抑えられ、足らなくなって小出しに数量規制を緩めるという、まあ戦術としては最低のやりかたをした(この国はいつもなんでもそうだ)結果、施設は足りず、国交省を巻き込んだ粗製濫造のケアつき賃貸共同住宅でごまかす。それでも足らずに、いわば「あぶれた形で」ムリヤリ在宅療養になっているかたが激増しているのである。

かつて介護保険制度が検討されているころ、私は講演などである点の非現実性を指摘していた。介護職を何十万人と養成するというのだ。正確な数字は忘れたが、それを達成するには就労可能人口から計算して、たしか10人以下に一人が介護職である、そんなことあり得ない、と。

ケア付き住宅が乱立して、そこでのケアの質がどんどん低下していることも問題だが、それは今日のテーマではない。

高齢で認知症のかたの独居、家族がいても仕事の関係などで介護に当たれない、高齢夫婦世帯、認知症夫婦世帯、などなど、綱渡り生活のかたがたが激増だ。

社会全体でみるなどというが、町内全体がそのような地域が拡大しているのである。みることができるコミュニティがそもそも壊れてしまっているのである。そういう現場で、それぞれの専門職がアップアップしているのが在宅療養のいま。

私はもうすぐこの仕事から手を引くからべつにいいけどね。