老々、認々、独居2017/01/26 22:26

14年前に在宅医療を主体にした診療所として開業した当時は、わたしが主張する在宅療養の大前提である「中心になって介護する家族の存在」を強く意識していたので、独居のかたや高齢者だけの世帯の対応は無理としていた。

しかし、いまやそんなことは言っておれなくなってきた。

わたしの診療圏の高齢化はすさまじいもので、最近紹介されて在宅医療を開始するケースのほとんどが高齢者だけの世帯(老々)やその高齢者ご夫婦がどちらも認知機能に問題があったり、あるいは独居(+認知症)のかたである。

ほんとにどうなるのか。

わたしは70歳を目安にいまの仕事から引退するつもりでいるので、さらに悪くなるのを仕事としてみることはないかもしれない。みなさんからはやめてもらっては困ると言われるが、わたしの自動車免許のつぎの更新のときには高齢者の「合理化講習」というのを受けなければならないのである。わたし自身の高齢化もあって、おそらく今のような形態の診療は70歳が限度だと思っている。運転だけのスタッフを雇い入れる余力なんてまったくないし。

そのうちわが家も老々になってくるしねえ。