符牒2017/04/11 22:48

ふ ちょう(オ)⓪ 【符〈牒】・【符帳・符丁】特定の業界において、商品の値段を示す記号や、特定の仲間うちで使われる隠語。〔狭義では、暗号(文)の意にも用いられる〕<新明解国語辞典/三省堂>

若いころは医者業界の符牒を恥ずかしげもなく使っていたように思う。どちらかというと、符牒を使わねばいけない空気があったかもしれない。「メシを食う」のをわざわざ「エッセンに行く」とか、うわー恥ずかし。

ある時期からそういう符牒を意識して避けるようになっている。本業だけでなく、アマチュア無線やネットや趣味の世界も含めて、とにかく世間に分かりにくい言葉は使わないようにしている。しかし完璧かどうかは分からない。気づかずに使っている可能性はゼロではない。

さらに、妙に使われだした言葉もできるだけおいかけないようにしている。たとえば「目線」。「ほぼほぼ」などという情けない表現もしないように努力している。それは文章だけでなく、会話のうえででもだ。

さらに、中途半端なカタカナ語も避ける。日本語に置き換えられるものはできるだけそうする努力をする。べつに国粋主義者ではないが、妙なカタカナ語で書いたりしゃべったりしても、少なくない人たちには届いていないかもしれない。もっとも、あまりに難解な漢字で表現するのも考えものだとも思っている。

医療者がじぶんたちの専門領域で通用している略語などを診断書や意見書や診療情報提供書に書いているのは最低だ。専門領域が違うと同じ略語でもぜんぜん違う意味になることもあって、それはときに危険なこともある。

符牒を一般的な言葉に変換して表現できないのは、その符牒の意味を理解できていないことを白状しているようなものだと思うのである。