能勢2017/11/17 21:50

わたしが訪問診療を始めてしばらくたったころ、20世紀が終わろうとしているころだったかと思うが、何軒も患家を訪問していた能勢は元気がなく、このままでは大阪府から忘れられるのではないかと思った。

もともと若いころまで大阪の中南部が生活圏だったわたしにとって、能勢は小学校の郷土の地理で習った「大阪のチベット」といういまならひどく差別的な呼ばれかたをしていた僻地という感覚だった。

たまたま川西市の医療機関に就職したことで、そのチベットがすぐ近くになり、診療圏になったことで身近になった。どこがチベットやねんでもじつに元気のなさそうな町やと思いながら仕事をしていた。

ところが最近は若い世代の人たちがいろいろな起業をしてなんだか楽しい田園地帯になってきている。ここ5年ほどのことだろうか。

かつて訪問診療に通っていたころにしばしば立ち寄って癒やされていた「野間の大ケヤキ」、そのころはその巨木が寂しげに立っていたのだったが、いまや周辺は整備され、さらに若い人らが大ケヤキを慕って近くでお店を始めたりしている。

今日は能勢でも奥のほうにあるイタリアン料理店のカフェタイムでピッツァをいただいた。いい雰囲気の人気店だ。おいしかった。

まもなく新名神高速道路が開通して、能勢はチベットではなくなる。楽しみだ。