時間を無駄にしたくない2006/03/21 22:09

国立がんセンター中央病院の外来、4月から完全予約制 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060321i501.htm

 診察までに8時間待ちなどということもあったのだと別の報道ではありました。8時間ということは、一日の三分の一ということで、たとえば「余命三ヶ月」とされた場合は、そのうちの一ヶ月を診察待ちに費やしたことになります(ん?ちょっと計算が変でしょうか)。

 ヨタ話はともかく、在宅療養になった癌の患者さんのお話を聞いていますと、病状が進行して通院がけっこう負担になってきた状態でも、月2度も遠方の「一流」病院に出向き、朝から数時間待たされて、検査やなんやとあちこち動き回らされて、そして、もう通院が負担ですと言うと「そうでしょうね、もうこちらではすることがありませんから、今後はご近所で末期医療を在宅で看てくれる医者を捜してください」と、なにげに突き放されたということが増えています。

 最終的にそうなら、もっと早い時期から時間を有効に使わせてあげて欲しい。病院の往復と待ち時間で一日を潰すということは、残り少ない時間をさらに浪費していることになりはしないか。まあ、人それぞれ考えかたはあるでしょうが、もし私ならその一日は別のことに使いたいと思うのです。

 テクニカルなことや、メンタルやスピリチュアルなどという「耳障り」のよい言葉に騙されて、自分の残された時間を無駄にしないよう、患者さんには冷静な割り切りをしていただきたいと思う今日このごろ。

 そんなわけで(あかん「きっこのブログ」 http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/ に影響されてしまってる)エリート病院の勤務医諸氏には、たいへんでしょうけど「患者さんの生活」をまず考えていただきたいと思ったのでした。