高齢社会2006/03/14 22:33

 私は前の勤務先のときからすでに20年間ほど在宅医療を続けています。この20年は、私自身が中年から初老になっていった期間でもあり、また日本の国が急速に高齢化していった時期と一致します。在宅医療を始めたころ、まだまだ「老老介護」や「独居要介護高齢者」という状況はほとんどみられていませんでした。私の親もまだ還暦前後の現役でした。ところが、いまやそのようなシビアな環境の患家が珍しくもない時代になっています。

 診療所を開業して約2年半の間だけでもたいへん気になる変化があります。それは、昼間に訪問診療で車を走らせていて、私より少し上の世代らしい男性が運転する自家用車が目に見えて増えていること、また、住宅地の道路や商店街で同じく男性の姿が目立つようになっていることです。訪問診療中ですから平日の昼間です。

 川西市の住宅地は、昭和40年から50年代ごろに開発されたところが多く、その当時に壮年期で家を買って移り住んだかたがたがちょうど定年直後以降の年齢層になっておられるわけです。その人たちの子どもたちはいま壮年期でありますが、住宅はさらに新しく開発されている地域に求めているようで、その世代の家族はあまり見かけません。

 そして、あと数年しますと、私の同輩である団塊世代が定年退職して、平日の昼間にご夫人とセダンで移動する姿が激増することが予想されます。まあ、幸か不幸か、私はまだとうぶん仕事をし続けていてアクセクだけしているでしょうが、あえて悪口のようなことを書きますと、町に比較的元気な前期高齢男性が増えますと、きっとなんだか嵩高い景色になるに違いありません。まだまだ油っこい男性のフェロモンが充満する町って、どうなんでしょうね。

コメント

_ Skasuya ― 2006/03/15 19:57

wandoさん、こんばんは。
そうなんです、小生が今のところに転居した頃はみな働き盛りで自信にあふれているように見える人たちが多かったのですが、最近は、白髪頭のご夫婦がウォーキングをしている姿が目立ちます。新興住宅街でも人々が歳をとるということは当たり前なのですが、転居したばかりのときには考えもしなかった。亡くなった知り合いも増えたし、なにか切ないですなぁ。自身の内部からばかりでなく、外部からも自分の老齢を突きつけられているような気がします。

_ wando ― 2006/03/16 09:44

 おはようございます。

 とはいえ、私もまもなく同じ境遇になることが見えていますので、なんとか若さを維持したいとあがいておるわけであります ^^;

_ おっちょこちょい ― 2006/04/14 21:33

突然すみません。ていうか昨日書き込んだのですが、4月2日のブログでした。。在宅療養支援診療所について色々悩んでいていてようやくパソコンを買ってネットができるようになったのであちこちみた中で決死の思いで書き込んだのに、自分のみた内容のブログが無いとあせってさがしました。お恥ずかしい。。大変申し訳ないのですが4月2日の悩みを聞いて下ださいませませ。
(汗、汗<汗)

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