大阪市営地下鉄御堂筋線梅田駅火災で考えた2012/02/23 23:38

昨22日は梅田駅で火災、渋谷駅で通り魔と、大きなターミナル駅が騒然とした1日だった。

大阪・梅田駅で火災、乗客数千人避難
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120222/dst12022212480004-n1.htm

施錠された倉庫からの出火というとおそらく…と思っていたらやはり

たばこの火の不始末か
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120223/crm12022315080017-n1.htm

大事にいたらずにすんだのは不幸中の幸いだが、ひとつ間違えばたいへんなことになっていたと思うとゾッとする。

火災による煙は駅だけではなく、直近の地下街(ホワイティ梅田)どころか、ディアモール方面にまで臭いが広がっていたようだ。twitterで焦げ臭いという報告がいくつも見られた。

11時前に御堂筋線の運転が再開されてからも梅田駅は通過扱いで、16時半ごろにようやく復旧したので、梅田に用のある人たちはひとつ北の中津や南の淀屋橋で降りて歩いていたようだ。

ところで、不謹慎かもしれぬと思いつつ書くが、今回のトラブル、ひょっとしたら「プチ訓練」になったのではないだろうか。梅田の地下街は、東日本大震災を受けて南海東南海の津波で水没の恐れと言われるようになった。地下街は津波で水没する、でも巨大地震のときは地上より安全だ、しかし地下で火災が起きると今回のように広範囲に煙(=一酸化炭素)は広がる。なにかの災害のときに地下街にいたらどう行動すべきか、冷静にならなければならない。

ニュース映像を見ていて、ふたつの危なさを実感した。ひとつめが地下街から避難するときの人々の行動。もうひとつは歩いて移動するとき(いわゆる帰宅困難の場合)のオリエンテーションの悪さ。

後者についていうと、淀屋橋から梅田は御堂筋一本なのでほとんど迷うことはない。しかし中津と梅田の間はそこそこ慣れていないと右往左往しそうだ。もちろんスマホでマップを駆使している人もいたが、ICTに疎い人たちはお手上げだったりする。たった一駅間。

で、地下街の話。

私は高校時代、大阪の阿倍野から甲子園まで通学していて、毎日梅田を通過していた。もともと地図や地理が好きだったので、まだまだ小規模だったころの梅田の地下街(当時は「ウメチカ」と称していたと思う)やできて間もない堂島地下街(「ドーチカ」)をうろついていたし、その後もずっと歩き回っていた。結論から言うと、私はたぶん梅田周辺の地下街に精通している。

大規模な地下街は、幹線道路や駅前広場の下にあり、それらと周囲のビルとが地下で繋がっていたりするので、じつは地上の地図が頭に入っていれば、地下街にいても自分がいまどこにいるかは分かる。つまり、近くの出口を上がったところの景色が地下でも分かっているのである。

そこまででないと、地下街で避難する事態になったときに、自分の決断で動くことができないと思うのだ。つまり、方向オンチぎみのかたは、つねに自分の周りの出口の表示に気をつけておくようにすべきだ。それを繰り返していれば、そのうち自分がどのあたりの地下でどちらを向いているのかが分かるようになる(かな?)。

精進しよう、皆の衆。自分を守るため。