有料老人ホームの落とし穴2012/05/16 23:15

テレビ大阪のWBSで大阪都心部の有料老人ホームを取り上げている。

いま、こういうホームが異業種からの参入も含めてどんどん増えている。いいことばかりを経営側は思い描いている。落とし穴が確実にあるのに…。

「いいねえ」と思って入居されたかたは、確実に年をとり、心身ともに衰える。つまり、老人ホームは確実に手がかかることになる。

私が診療所を開業した直後に知人から依頼を受けて対応しだした有料老人ホーム。介護保険の特定施設の指定を受けているところだが、8年たって確実に介護サービスは緩んできている。施設が増えて人材が不足している。

あたりまえだが入居しておられるかたがたは8年老けた(私もだけどね)。80才で入居したかたもまもなく90才ということになる。身体機能が低下するエピソードがなくても、老いには勝てない。全体としてそうなる。つまり、施設の平均年齢はほとんど高くなるしかなく、必然的に介護の手間が増える。

そこまでの将来を考えてるとは思えない施設が増えている。なぜなら多くが採算性や現時点での手間しか考えていないからだ。

もし、そういう施設に出資しようかと思っている日とがいるなら、ぜったいに考え直したほうがいい。ギリギリの資本でやっていけるような事業ではないと、私は思うよ。