介護保険制度の終わり2015/02/16 21:58

ここのところずっとその傾向があったのだが、介護認定審査で軽度のかたの割合が目に見えて増えている。

しかし、その多くが社会的にはじつに認定が必要なのではないかと思えるものだ。つまり、独居であるとか、要介護の配偶者を介護しているとか。もともと介護保険は社会的な条件を考慮しては『いけない』という大原則があるために、これは支援が必要だと思っても冷徹に却下しなければならないケースになる。

そして、こういう傾向はますます強くなることが予想され、ひょっとしたら介護保険制度はもうすでに終わりが始まっているのではないかとさえ思うのである。

2000年の制度開始直前から介護認定審査会の委員をずっと続けてきて、なんとなく「語り部」のようになってしまってきているが、制度設計をしている人たちももう世代が何度も変わってしまって、なにがなにやら分からなくなっているのではないかと思う今日この頃である。