わんどの身辺雑記

いまはどうなのか知らないが、昭和の外科医のタマゴは、爪を伸ばすな、手を洗えとたたき込まれた。三つ子の魂百までではないが、大学を卒業して令和の時代からは想像もつかない「不都合にもほどがある」医局に入ったわたしらは、まず人格を改造されるほどの教育を受けたので、それが後期高齢者になっても染みついている。

現役外科医のころは、手術室に入るたびに爪切りしていたので、いまだに爪が伸びて白い部分が増えるとおちつかない。

かといって白い部分が短いと切るのがたいへんなので、いまはせめて1mmくらいは伸びてから切っている。

場所を移動すると手洗いしたくなるのと、すこしでも伸びると爪を切りたくなるのは、たぶん死ぬまで続きそうである。