委託金補助金寄附金義捐金ゆすりたかり2011/11/13 22:54

市医師会の監事を数年やってきて、医師会会計に関わる金のことで気になることが続く。

委託金…ある組織が自分のところでできないか、するのが面倒な場合に、別の組織に「やってちょうだい」と言って支払う対価。たいていの場合、自分のところでするとして得ている金額から適当に抜いたものが委託金として別の組織に支払われる。中抜きしたぶんは、その組織の利益となるが、天下り法人ではそれはほとんど天下り人のお給金となる。最近のように景気が悪くなると、委託金は値切られるが中抜き分は据え置かれる。

補助金…お役所やその天下り法人が、自分のところについた予算の消費や上部団体から押しつけられた仕事の実績を作るために配下にある組織や個人にぶらさげるニンジン。そのニンジンに食らいつく組織や個人がけっこういるので出すほうは楽なんだよなあ。でもたいていは補助金には書類がつきもので、それがかなりめんどくさい。その亜型が東京電力福島第一原発の被害をうけたかたへの補償のための書類。面倒さは当代トップクラス。そんなに面倒な書類なら補助金(補償金)なんかいらんわと思わせたり、書類不備でジクジクといぢめるのが好きな人種も見受けられるので、補助金はやっぱり出すほうにとっては楽しいと邪推する。

寄附金…基本的には個人や組織の自由意志によって支払われるが、自由意志を発動させる仕掛けを作ったり、支払わざるをえないような舞台設定をして、じっさいには強制的に出させる金のことも寄附金という耳障りのいい言葉が使われる。なんとか協議会などの名称のローカルプチ天下り団体の会員勧誘/会費徴収や、広告ちょうだいなどと言ってくるボランティア団体の雑誌などが代表格。

義捐金…個人の「義を見てせざるは勇無きなり」の感情がつい義捐金を拠出するのだが、それを集めた組織がその使い道などについて報告しなくてもいい金。東日本大震災では私もけっこうな額の義捐金を信頼できると思った組織にお願いしたが、その金の行方、使い道についてはいまだに報告はされていない。

ゆすりたかりと紙一重の金も少なくないよね。