高齢社会(2)2013/02/23 23:20

20年以上在宅医療に携わってきた私は、あるていどの年齢になると、好むと好まざるとに関わらず、住居や生活にそれなりの配慮が必要になると実感していた。

ずっと賃貸文化住宅やマンション暮らしを続けてきて、そのときどきの生活にあわせて気楽にヤドカリ生活をしてきた私たちが、50歳すぎに初めて分譲マンションを買うことになったとき、まず考えたのが自宅内でのバリアフリーだった。しかし、今も住んでいるこのマンション、室内はいいのだが立地がいかん。駅からずーーっと坂が続いて、前期高齢者直前の私にはつらい ^^;

で、リタイア後の終の棲家のつもりの白浜の家は、ほんとに老後を見据えたつもりだ。小さな家だが平屋。建坪面積のわりに広い浴室。建築家と衝突したのが脱衣室と浴室に段差をつけないでほしいという点だった。湯が脱衣に溢れるよと脅されたが、それを解決するのが建築家だろと。ま、その建築家って私の弟なのだが(笑)。

その浴室は床をタイル貼りにした。冬の寒さが想定外。我慢していたものの、いわゆるヒートショックの危険性を考えて今シーズン前に浴室乾燥暖房機を設置した。予備暖房しておくことで、身体へのストレスは想像以上に軽減されていると実感した。金はかかるが命には代えられない。数年前から段階的に導入している加湿空気清浄機も然り。

べつにメルセデスに乗らなくてもいい。贅沢旅行もいらない。一流ホテルからのメンバーシップのお誘いなんかどうでもいい。しかし、自分が高齢化して心身が不自由になることを想定すれば、あるいは年齢に伴う疾病の危険性を回避することを考えれば、それにあるていどの経済的な負担をすることは構わない。けっきょくそのほうが安上がりになりそうだと仕事の経験から確信している。

そういう、割り切りというか、想定というか、それができずにしんどい目にあっておられるかたをどれだけ見てきたか…。

などと能書きを垂れてみた週末。

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