老々介護2018/06/06 22:50


奇しくも今日は高齢者ご夫婦の患家でのトラブルが2件あった。

わたしは日記で仕事の具体的なことは書かないのを原則としているのはなんども説明しているとおりだが、一般論として記録しておく。

どちらも条件は似ている。

ご夫婦とも要介護の状態。子どもさんがいらっしゃったが、病気で先に亡くなられたり重度の後遺症で長期入院している状態、つまり家族の支援はまったく期待できない。

若いころはがんばって仕事をしてこられて、住宅地でそれなりに立派な一戸建てのご自宅に住まっておられるが、その家は元気なころに建てられたのでバリアフリーについては考慮されていない。

独立心が強いのでご近所との交流は希薄。そもそもいまやご近所さんも高齢化していて、交流しようにも物理的に難しい。お隣さんが倒れていても気づけないし、お隣さんからのヘルプも届かない。

わたしが仕事で関わっている患家だけの問題ではない。

高度成長期に開発されたわたしの診療圏では、そのようなご家庭が非常にたくさんあるのだ。なにしろ複数のある住宅地では高齢化率はおそらくすでに40%台の後半にさしかかっている。川西市は兵庫県のなかでもトップの高齢化自治体だ。

老々介護の場合、妻が入院すると残った夫の生活はたちまち破たんすることが多い。日々綱渡りである。

そういう患家をサポートしているわたしであるが、じつはひとごとではないと、こういう話題の最後にはいつも書かなければならないのが、辛いねえ。