人生会議のポスター(2)2019/11/27 22:20

一日たったら例のポスターはテレビでも取り上げられる大騒ぎになっていた(「炎上」と言われているがわたしはこの言葉はあまり使いたくないので)。

識者(ってなんや)のかたがおっしゃるように、すくなくとも「人生会議」の意味が図らずもテレビで広まったということはあるかもしれないが、それが定着することは、わたしはおそらくないと思っている。時間がたてば多くの人は忘れてしまうに違いない。

災害の対策が時間がたつと忘れる人が多いのと同じ。目の前に起きている事態でないと、たいてい「ひとごと」と思って優先順位から落ちていくのである。

そもそも、医療者でもどれだけの人が「人生会議」を知っているのかね。たかだか一年前に厚生労働省がぶちあげたけど、定着していないから今回のようなポスターや動画を作ったのだろう。「人生会議」をまじめに考えている医療介護関係者は「人生会議」でなく「ACP」といまだに言っているのではないかな。すくなくともわたしの周囲はそうだ。

終末期医療に携わる者は、大上段に被らなくても自然にACPに近いことを実践しようとしているのではないだろうか。