わんどの身辺雑記

経済産業省のキャリア官僚の個人ブログの内容が突然問題になって著者は役所から処分を申し渡されたのだという。

http://www.meti.go.jp/press/2013/09/20130926002/20130926002.pdf

賢いけど頭が悪いのか、頭はいいけどアホなのか。

かつてパソコン通信の、ユーザーはたかだか数十万人のころ。実名匿名論争は初期からあった。実名主義を貫いておられたかたはいまだに私のFacebookのフレンドである。私自身も実名派で、その当時からずっといまにいたるもTwitterも含めて匿名にはしていない。

実名が正しいという話ではない。

匿名を主張していて、私が尊敬していたネットワーカーがいた。毒舌で容赦のない攻撃をするので敵は多かったが、私は彼が好きだった。古いネットワーカーならハンドルを聞いたことがあるかもしれない。

ハンドルは「猫が好き♪」という。Mさん。NIFTY Serveの「自然環境フォーラム」のシスオペだった。非常に残念なことに、彼は若くして病気のために鬼籍に入ってしまった。いま彼が元気だったらどういうネット活動をしているだろうか。

ネットの黎明期は、匿名は匿名だった。もちろん匿名者の割り出しはできただろうが、そんなめんどくさいことをする人はほとんどいなかった。しかし、いまや、ヒマだし、権威ありそうなヤツに執拗に絡んだり(Twitterでの百田尚樹さんへなど)、書き込みを子細に調べて著者を特定するようなことに楽しみを感じているような人たちがいる。

そういう危機管理がなってなかったのだろうね、今回の官僚さん。匿名だと大丈夫と思ったとか、近い人たちだけに読んでもらってたとか、犬の話を書こうとしていたとか、まああまりに脇が甘い。

20年以上ほぼ毎日書いている私の日記/ブログでは仕事がらみの具体的な話題は封印してきた。内容を匿名にしても、内容から特定できて患者さんたちのプライバシーに関わる恐れがあると思うからだ。それは自分が実名で書いていようと匿名ブログであろうと関係はない。そのいい例が今回の騒動だ。

東北の過疎をバカにする内容を私が書いても問題にはならないかもしれない(そんな無神経な感覚は私にはありませんがね、為念)。しかし、介護保険のことは、私はそんなことは思ってもいないが、同じように私が書くとじつにいかんでしょう。

そうなんやね、あんたら官僚さんたちは酒を飲みながら「年よりは早よう死ね」とか言い合ってるのね。だから問題なって早々に処分したのね、と邪推されるやないかっ、と本省の怒りに触れたわけだ。

由らしむべし知らしむべからず。南無阿弥陀仏なまんだぶ。