講演のこと2013/06/18 15:20

年をとってからはとくにあまり勉強しなくなっているのだが、それでもときどきはいろんな講演を聴きにはいく。医療関係のこともあるし、ぜんぜん畑違いのものの場合もある。

テーマそのものに興味があるのはもちろんだが、私もたまに講演というほどたいそうなものではないが講義やプゼンテーションを依頼されることがあって、人前でのしゃべりかたやプレゼン資料のデザインなどを拝見する目的もある。

適確な掴みから自然に本題に入り適度にセンスのいいユーモアを交えつつ与えられた時間でまとめて終わる、みごとな講演をするかたに当たるとじつに感動してしまう。プロはそれであたりまえなのだろうが、私の同業者など素人でも上手な講演をするかたはいる。

いっぽう、話が分かりにくかったり、言葉が難しかったり、構成がバラバラだったりして印象に残りにくい場合もあるが、まあプロ講演者でなければそれもやむをえないだろう。

しかし、自分の自慢話ばかりが挟まれたり、有名人とさも親しそうなエピソードをしつこくしゃべったりされると、内容まで空疎に感じてしまう。ま、これは私の個人的な好き嫌いではあるけれども。新幹線で隣の席になっただけで知り合いだと聴衆に勘違いさせるような話題で時間を潰したりされると、思わず席を立ちたくなるのである。

というようなことを考えつつ聴いているわけだが、しかし最近は私はできるだけ依頼はお断りしている。しゃべってもオウディエンスの記憶は一過性であることが多いとある時期から感じだしたからだ。ただ、人前でしゃべるのも「慣れ」が必要で、頻度が減ると自分で分かるほどしゃべりはヘタになってしまう。

難しいものだ。