医療崩壊…2020/11/30 23:02

誤嚥性肺炎と思われる高齢の患者さんを、いつもお願いしている地域の基幹病院に紹介した。発熱もあったので、発熱外来のほうで対応することになったらしい。かなり待って診察の結果、検査データからはなんらかの炎症があり、誤嚥性肺炎の疑いが強いので入院治療が必要とされたものの、その病院では発熱患者さんの病床がいっぱいということで、かなり離れた尼崎市の病院に転院して入院することになってしまった。

先日来、川西市内の別の基幹病院で新型コロナのクラスターが発生し、その病院が救急の受け入れと新規入院を停止していて、その余波が市内の病院(片手で数えるほどもない)に影響しているようだ。

たまたま尼崎市の病院が受け入れてくださったが、尼崎もいつまで余力があるか分からない。コロナ患者さんの受け入れではなく、それ以外のしばしば起きる在宅患者さんのバックアップが、すでにわが診療圏では崩壊しつつある。

大阪府ではコロナ専用病院を作ったが、看護師さんの手当がつかないので全床オープンできないかもという。

こういうのは、そもそもずっと看護師さんや介護職のみなさんの待遇を軽視してきたツケだな。それは行政だけではなく、世間全体の責任でもあると、わたしはじつに思っているのである。