ほんまかいな>施設での看取り2008/02/18 23:07

『介護付き有料ホーム、看取り体制半数が整備…読売調査』
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kaigo_news/20080217-OYT8T00224.htm
という報道がありました。

 基本的にとくに夜間の介護施設では、人の死ということについての教育を普通は受けていない介護職だけになるわけで、乱暴に言ってしまえば「普通の人が他人の死の場をみる」ということになります。ですから、施設側に「なんで看取りをしないのだ」というのは、じつはたいへん酷な要求でありましょう。つまり、医療職でないあなたが、仕事の一部だとはいえ、目の前で息をひきとりそうになっている他人を深夜に一人でお世話できるか、ということです。

 この記事では、対応できるという施設の『71%が「24時間体制で往診してくれる協力医がいる」と回答』しています。ところが逆に介護施設の中心である介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、保険診療上私たちのような在宅医は入ることができない制度になっており、医師は嘱託医として決められていて、しかもその嘱託医は必ずしも24時間の往診体制ではないという矛盾があります。

 今年4月の診療報酬改定では施設関係の訪問診療/往診に関してすこし変更があるようですが、しかしそもそも新聞報道の『介護付き有料ホーム、看取り体制半数が整備』も、個人的には眉唾に近い感想を持ちます。

 おめおめ「誘導」には乗せられ召さることなかれ。