老舗の倒産2014/02/13 22:05

帝国テータバンク大型倒産速報「スエヒロ商事株式会社」
http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/3881.html

母方の祖父が起業した建築会社のすぐ近くに「スエヒロ」があった。まだ戦後の空気が濃く残っていた昭和30年ごろの大阪市東区本町2丁目。

小学生だった私は年に何回か祖父に連れられて「スエヒロ」で「洋食」を食べた。ステーキはさすがにほとんど食べた記憶はないが、カレーやシチューが多かった。昭和30年代の小学生が、ナイフとフォークで食事をする躾をされていたのだ。そのおかげで私は洋物のカトラリーでの食事に慣れた。

もちろん「スエヒロ」に行くことそのものが一種のステータスだったはずで、学校には極貧生活をしている友だちもいたので、子ども心にその店のこと学校で話題にすることあまりいいことではないと思った。

「スエヒロ」に行った次の日に学校でアタマジラミの予防の薬を噴霧されたりした、そんな時代だった。自宅の茶の間にはしばしばおきる停電のためにガス灯があった。朝日放送ラジオと新日本放送(のちの毎日放送)ラジオでAMステレオ放送が始まったのはもうすこしあとだったか…。

その「スエヒロ」が倒産か…。