困難事例が増える2016/06/23 22:39

もともと独居の患者さんの在宅医療は無理ということでほとんど引き受けることはなかったのだが、現実にはご家族がおられてもいろいろな事情でけっきょく独居になってしまわれたかたとか、かつて私の外来で長くおつきあいしてきたかたが在宅療養になって独居とか、お断りできないケースが最近多くなってきた。

考えてみれば当然のことで、しかも高齢の患者さんは多かれ少なかれ認知機能に障害が出てくるようになってきて、じつに独居生活は危ういのである。

それでも患者さんにはプライドがあり、この年までちゃんとやってきたという自負を強く持っておられる。その意識を尊重しなければ、いい在宅療養の援助はできない。

というわけで、最近は以前とは違う気のつかいかたをする場合が増えて、うーん、じつはけっこうしんどいのである。