戦艦武蔵の最期2017/01/21 23:27

19時30分からの「ぶらタモリ」までどうしようかとテレビの番組表を見ていて、偶然NHKのBS1で「戦艦武蔵の最期」というのが目についた。「ぶらタモリ」は録画予約しているので、とりあえずこちらを見ることにした。

レイテ沖海戦で撃沈された「武蔵」について、じつに興味深い考察がされていた。僚艦の「大和」についてはいろいろと取り上げられているが「武蔵」はマボロシのようなところがあると、わたしは個人的には思っていた。

わたしが子どものころ、小学生くらいのころかな、帝国連合艦隊はちょっと英雄視され、普及しだしたプラモデルでも軍艦は大きなウエイトを占めるようになっていた。昭和20年代の、進駐軍、GHQの縛りがすこしづつ緩んできていた時代だったかもしれない。子どものわたしにはよく分からなかったのだけれども、思い返すと今よりずっと言いたいことが言え、やりたいことができていたかもしれない、もちろんいろいろと社会の歪みはあったのだが、わたしには少なくとも「嫌な国」という感覚はなかった。

もっとも、その後の妙な左巻きの空気がわたしの大学時代に蔓延して、振り返るとなんちゅう若気のいたりということもあった。それはともかく。

「戦艦武蔵の最期」での元乗組員のかたがたの証言は、高齢になっておられて淡々とお話されているぶん逆に凄みを感じたのである。戦争の無情さと、動き出したら止められない宿痾。当時は先進的とされていたらしい海軍においても…。それはいまでもこの国にいろいろ続いている。日本国のサガなのか。

政治的な話題は避けている当日記だが、今夜の番組はその映像処理技術のすごさに感心したことよりも、流れを止めることの難しさを強く感じたのであえて書きおく。