公立病院の嘆き2018/02/14 22:53

川西市は、20年近く赤字経営を続けてきている市立病院を、小手先ではなく、根本的に見直して新しく市立総合医療センターとして移転新築し、かつ指定管理者を募って公設民営化することを決めた。この3月の議会で指定管理者の指定の議案を提出し、新しい市立病院が動き出すことになるはずである。

指定管理者としては、わたしがかつて在籍した医療法人が答申されているし、おそらくそこが指定されることになると思われる。

今日、旧知の市会議員さんの集会で、現在の市立病院がある地域の市民のみなさんとの意見交換会があったので、急に参加してきた。新病院はいまの病院からかなり離れた地域にできるので、いまの病院の地元のみなさんはどう思われているかなという興味もあった。

いまの医療情勢からすると、現病院の地域にも病院を残すというのは、冷静に考えると現実的ではないと思っている。人的資源が乏しくなってきているいま、それを集中して高度な医療機関を作るのが最善だとわたしは思う。しかし、市民のみなさんは地元になくなるのに抵抗があるとおっしゃるし、気持ちは分かる。市ではいのま病院跡地に規模の大きな診療所を作るいう最終案を持ってきているが、なかなか市民との思いとのズレはありそうだ。

医療者からすると、いまの市立病院のように初期研修医がきてくれないのは将来性は皆無、やはり魅力のある病院を作って人材を育てられる必要があると思うのだが、さて川西市にそれだけの余力があるのか。

川西市で診療所をしているが、住所は宝塚市なので、どこまで関わっていいのかいつも悩むところではある。