一人でなんでもしなくてはならないがある意味、楽2006/08/06 23:21

 日曜日には新聞の折り込みに大手の求人情報紙が地域ごとの何枚も入ります。まあいろいろな職種の求人がたくさんあるわけですが、たいへん目立つのが診療所の看護師さんや受付のかたです(病院が看護師さんを募集しているのも多くて、要するに看護師さんは求人難であることがわかると同時に、看護師さんって「嫌な職場」を我慢し続けることがわりと少ないようなことが分かります)。

 私の診療所は、訪問診療主体で外来診察をほとんどしていないという特殊な業態であるからもありますが、開業以来ずっとほぼ私一人でやっています。健康診断があったり、インフルエンザのシーズンのワクチン接種などのときにはパートナーに手伝ってもらっていますが(開業初期には自信がなくて日常でも手伝ってもらったこともありました。感謝)、ふつうはほとんど自分でやってしまいます。

 医事や事務関係はもちろん、掃除やゴミ出しなどの雑用も、です。

 もともと私は人を遣うということが苦手で、まあ詳しいことは省きますが、労務についてはぜったいにできないことには100%の自信を持っていました(自慢にはならないですけど)。だから今の環境はとても楽です。

 考えてみれば、昔の開業医さんはたいていが家内工業的で、いまでも古くからなさっている医院では奥さまとお二人でゆったりと診療されているところがあります。それが家庭医のひとつの姿かもしれないなとも思いますので、いまの私の業態には満足しています。

 開業コンサルタントに言われるまま、最新の医療機器を導入して立派で今風な診療所を借金や多額のリースを使って作り、そのぶんの人を雇わなくてはならなくなって、そのために一生懸命に患者さんを集めて働く、それでけっきょくヒマも自由になるカネもあまりないというようなことはありませんでしょうか>ご同輩。

コメント

トラックバック