遣り水2007/08/09 22:41

診療所から見える景色は熱帯である
 ここのところ北摂では雨らしい雨が降っていないうえに、日中はほぼ熱帯の空。診療所のベランダの鉢植え、プランターの植物たちは、一日一回の遣り水が必須、ときには朝晩に遣らなくてはならないほどです。地植えならそこまで気を遣わなくてもいいのだろうなあと思っていましたが、今夕の恬のお散歩では人知より天候だと思う風景を見ました。

 私の自宅マンションのあたりは、もともとは大きなお屋敷街で、それが相続などで様変わりして私の家のようなマンションになったり、分筆して8軒くらいの建て売り住宅になったりしています。それでもさすがまだまだ数多くのお屋敷が残っています。

 少々の日照りがあっても、こういうお屋敷の広大なお庭の植物は、歴史のある土地からの水分補給で(笑)、しおれたりすることもなく元気だと感心していたのですが、今夕は恬のお散歩の間に何軒ものお宅で遣り水をしておられる景色を見たのでした。ベランダの散水と違って、広いお庭に水を撒くのはそれだけで一仕事のようで、昔ならお庭番のようなおじさんがいたのかもしれませんが、さすがにいまはそこまでもなさそうでありました。

 道路はアスファルトで撒水してもほとんど意味がなさそうで、遣り水という風情も減っている昨今、人ごとなので気楽に言えますが、お庭の遣り水はけっこう夏を感じさせる風情であります。